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ジムの継続率【2026年独自調査】1年41.3%、2年22.4%。196人に聞いた実態

「ジムの1年後の継続率は4%」

ジムの継続率を調べると、この数字が出てきます。100人が入会して、1年後に残るのは4人。

では、この4%はどこから来た数字でしょうか。

出どころを辿ると、行き止まりになります。

ジムラボでは、ジムの契約経験者196人に、通った期間と辞めた理由を聞きました。

結果は、1年時点の継続率が41.3%。流通している数字とは10倍の開きがありました。

目次

流通している「ジムの継続率4%」は、出どころを辿れない

まず、いま検索すると出てくる継続率の数字を並べます。

数字 示されている出どころ
3ヶ月後37%、1年後4%未満 「アメリカの研究」(どの研究かの記載なし)
1年後4〜20% 記載なし
月間退会率4〜5%、年間で会員の約半数が入れ替わる 日本フィットネス産業協会の調査
入会から半年で70%、1年で90%が退会 「〜だそうです」
パーソナルジムの継続率70〜80% 記載なし

1年後の継続率が、4%から20%まで5倍の開きがあります。

唯一、団体名が出ているのが「日本フィットネス産業協会の調査」です。これを辿ってみました。

参考文献として示されていたのは、産経ニュースの2018年9月29日付の記事でした。協会が公表した統計そのものではなく、新聞記事を経由した数字です。しかも8年前のものです。

残りの数字は、出どころが書かれていないか、「アメリカの研究」「〜といわれている」で止まっています。

誰も一次情報を示していません。

ジムの継続率を、経験者196人に聞いた

そこで、実際に調べました。

項目 内容
調査名 ジムラボ「ジム継続実態調査2026」
対象 過去5年以内(2021年以降)にジムを契約した経験のある人
有効回答 196人
実施時期 2026年7月
方法 インターネットによるアンケート(クラウドソーシング経由)
回答者 男性128人・女性68人/40代68人、30代66人、50代46人、20代15人、60代以上1人

設問は20問。契約したジムの種類、通った期間、現在の状況、辞めた理由、月額、体重の変化などを聞いています。

継続率は、時点を決めなければ意味を持ちません。「継続率40%」と言っても、3ヶ月時点なのか2年時点なのかで、まったく違う話になるからです。

そこで、回答者196人それぞれの「通った期間」から、入会からの経過時点ごとに、その時点を超えて通っていた人の割合を出しました。

ジムの継続率は1年で41.3%、2年で22.4%

結果です。

ジムの継続率の推移。1ヶ月99.5%、3ヶ月84.7%、6ヶ月62.2%、1年41.3%、2年22.4%
時点 継続率 該当者
1ヶ月 99.5% 195人/196人
3ヶ月 84.7% 166人/196人
6ヶ月 62.2% 122人/196人
1年 41.3% 81人/196人
2年 22.4% 44人/196人

1年時点で41.3%。4%ではありません。

10人が入会したら、1年後に残っているのは4人。これは「100人のうち4人」ではなく、「10人のうち4人」です。

2年時点では22.4%。5人に1人が残ります。

いちばん人が抜けるのは、3ヶ月から6ヶ月にかけてです。84.7%から62.2%へ、22.5ポイント落ちます。

1ヶ月時点では99.5%が残っており、入会直後に辞める人はほとんどいません。

なぜ「4%」と「41.3%」で10倍も違うのか

同じ「ジムの継続率」で、なぜここまで違うのか。

理由は3つ考えられます。

1つ目は、時点の定義です。「4%」は、1年間ずっと通い続けた人の割合かもしれません。一方この調査は、1年を超えて在籍していた人の割合です。毎週通ったかどうかは問うていません。

2つ目は、対象の違いです。「アメリカの研究」とされる数字が本当にアメリカのものなら、日本のジムとは条件が違います。

3つ目は、調査の方法です。この調査は、回答者の記憶による自己申告です。ジムの会員データベースを集計したものではありません。

どの数字が正しいかを決めることはできません。

ただ、はっきり言えることがあります。

継続率の数字を見るときは、時点の定義と調査方法を必ず確認してください。それが書かれていない数字は、他の数字と比べられません。

ジムを辞めた理由の1位は「モチベーションが続かなかった」

次に、辞めた理由です。

辞めた・卒業した133人に、理由を最大3つまで選んでもらいました。

ジムを辞めた理由。モチベーションが続かなかった49.6%、時間がなくなった46.6%、通うのが面倒になった42.1%、料金が高くて続けられなかった17.3%
理由 割合
モチベーションが続かなかった 49.6%
時間がなくなった・忙しくなった 46.6%
通うのが面倒になった 42.1%
料金が高くて続けられなかった 17.3%
目標を達成したので卒業した 12.8%
効果を感じられなかった 12.0%
トレーナーや雰囲気が合わなかった 11.3%

上位3つは、モチベーション、時間、面倒でした。いずれも半数近くが挙げています。

一方、料金は17.3%で4位。効果は12.0%、トレーナーや雰囲気は11.3%です。

ここに、ジム経営の難しさが表れています。

事業者が下げられるのは料金です。変えられるのは設備とトレーナーです。

どれも、辞める理由の上位3つには入っていません。

入会した人が通わなくなる原因の多くは、ジムの外側にあります。

業態別の継続率(参考値)

ジムの種類によって、継続率は変わるのか。

1種類のジムだけを経験した人に絞って集計しました。ただし業態ごとのサンプル数が少ないため、参考値として見てください。

業態 回答者 6ヶ月 1年 2年 月額で最も多い層
24時間ジム 70人 58.6% 38.6% 20.0% 5,000〜10,000円(43人)
低価格ジム 45人 55.6% 31.1% 8.9% 3,000〜5,000円(34人)
総合フィットネスクラブ 48人 68.8% 50.0% 33.3% 5,000〜10,000円(29人)

数字の差より、月額の欄を見てください。

低価格ジムは45人中34人が3,000〜5,000円。総合フィットネスクラブは、12人が10,000〜20,000円を払っています。

月3,000円のジムと、月2万円のジムを、同じ「ジムの継続率」で語ることはできません。

収益の構造が違うからです。月額制のジムでは、退会せずに来なくなった会員は、設備の負担を増やさずに会費を払い続けます。一方、通い放題でスタッフの対応がある業態では、来店するほどコストがかかります。

「継続率を上げる」が事業者にとって何を意味するかは、業態によって変わります。

流通している継続率の数字がばらついている理由の一つは、業態を分けずに集計していることにあると考えられます。

なお、パーソナルジムを1種類だけ経験した回答者は2人でした。一般の消費者調査では、母数が取れるほどの人数がいません。「パーソナルジムの継続率は70〜80%」という数字がどこから来たのかは、確認できませんでした。

業態ごとの店舗数や分布は、ジムの市場規模と店舗数にまとめています。

ジムを選ぶときに重視したのは「立地・通いやすさ」

最後に、もう1つ。

ジムを選ぶときに最も重視した点を、1つだけ選んでもらいました。

重視した点 人数
立地・通いやすさ 101人(51.5%)
料金の安さ 38人(19.4%)
施設・設備の充実度 18人(9.2%)
営業時間(24時間営業など) 15人(7.7%)
クチコミ・評判 9人(4.6%)
トレーナーの質 2人(1.0%)

半数以上が、立地で選んでいます。

そして辞めた理由の3位は「通うのが面倒になった」(42.1%)でした。

選ぶときも辞めるときも、通いやすさが判断を分けています。

この調査の数字を引用するとき

この記事の数字は、出典を書いていただければ自由に使えます。

出典:ジムラボ「ジム継続実態調査2026」(https://gymlab.jp/research/gym-retention-rate/)

数字の一部だけを抜き出して使っていただいてもかまいません。その場合も、上の出典とリンクをつけてください。

調査の方法と限界

継続率の定義です。回答者それぞれの「最も長く通ったジムに合計でどのくらいの期間通ったか」の回答から、入会からの経過時点ごとに、その時点を超えて在籍していた人の割合を算出しました。現在も継続中の人は、現時点までの在籍期間で数えています。毎週通ったかどうかは問うていません。

自己申告による回答です。ジムの会員データベースを集計したものではありません。記憶による回答のため、期間には誤差が含まれます。

サンプル数は196人です。業態別に分けると1業態あたり45〜70人となり、業態間の差は誤差の範囲に収まる可能性があります。参考値としてお読みください。

回答者の偏りです。クラウドソーシング経由のため、在宅で作業をする人の割合が一般より高い可能性があります。年代は30〜50代が9割を占めています。

「最も長く通ったジム」を聞いています。複数のジムを経験した人は、その中で最も長く続いたものを答えています。そのため、実際の平均継続期間より長めに出ている可能性があります。

比較対象とした数字の出典です。「月間退会率4〜5%」は、株式会社アースカラーの記事が参考文献として産経ニュース(2018年9月29日付)を挙げています。その他の数字については、各記事に出典の記載がありませんでした(2026年9月12日確認)。

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