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チョコザップのフランチャイズは儲かるのか。1年半で307店出して閉店は5店でした

チョコザップのフランチャイズ加盟を考えるとき、公式サイトで確認できるのは「何店まで増えたか」だけです。何店が閉じたかは、どこにも書かれていません。

店舗一覧から消えた店は、消えたことすら記録に残りません。昨日まであった店名が、今日の一覧にないだけです。

儲かるかどうかは、店舗ごとの収益が公開されていない以上、外から言い当てられるものではありません。ただし「出した店が残っているか」なら数えられます。出しても続かない業態であれば、店は消えていくからです。

そこで、チョコザップ公式サイトの店舗一覧を2025年3月6日から2026年9月6日まで、15の時点にわたって記録しました。店舗ごとに固有のIDが振られているため、どの店がいつ現れ、いつ消えたかを1店単位で追跡できます。

1年半で何店増え、何店消えたのか。そして増えた店を、どこに出しているのか。順に見ていきます。

目次

チョコザップのフランチャイズは、1年半で何店つぶれたのか

まず全体の数字です。

2025年3月時点で1,791店。2026年9月時点で2,093店。純増302店です。

ただし純増は「増えた数から減った数を引いた結果」なので、これだけでは閉店数が分かりません。店舗IDで追跡すると、こうなります。

  • 期間中に新しく現れた店:307店
  • 期間中に一覧から消えた店:5店

307店出して、消えたのは5店。起点の1,791店に対して0.28%です。

消えた5店は以下です。

店舗名 所在 一覧での最終確認
仙台西口 宮城県仙台市 2025年5月
博多駅東三丁目 福岡県福岡市 2025年8月
松戸根本 千葉県松戸市 2025年12月
御成門 東京都港区 2026年5月
キャナルシティ博多 福岡県福岡市 2026年8月

5店すべてが政令市または東京23区、しかも駅前や大型商業施設という好立地です。地方の店が閉じているのではありません。

ただし5店という数は、そこから法則を読み取るには少なすぎます。「都市部が危ない」と言える数字ではなく、「1年半で消えたのはこの5店だった」という事実にとどめます。

なぜこれほど閉じないのか。答えの一部は、増え方のほうにあります。

店舗数2,093店の増え方が、2026年に入って変わった

15時点の推移です。

時点 店舗数 前回比
2025年3月6日 1,791 ―
2025年5月12日 1,809 +18
2025年5月24日 1,815 +6
2025年8月15日 1,823 +8
2025年8月25日 1,823 ±0
2025年11月15日 1,830 +7
2025年12月26日 1,839 +9
2026年5月29日 1,965 +126
2026年7月30日 2,032 +67
2026年8月4日 2,038 +6
2026年8月23日 2,070 +32
2026年8月30日 2,082 +12
2026年9月6日 2,093 +11

チョコザップの店舗数推移。2025年3月の1,791店から2026年9月の2,093店まで15時点を記録。2025年は9か月で48店の増加にとどまったが、2026年は3.3か月で128店増えている

2025年3月から12月までの9か月で、増えたのは48店でした。

2026年5月から9月までの3.3か月で、増えたのは128店です。

期間の長さがまるで違うので、月あたりに直すと差がはっきりします。前者が月およそ5店、後者が月およそ39店。7倍以上のペースになっています。

新規出店を年で分けると、2025年に50店、2026年に257店。1年半の出店の8割が2026年に集中しています。

ひとつ断っておくと、2025年12月26日から2026年5月29日まで、記録の空白が5か月あります。この間に126店増えていますが、5か月のどこで加速が始まったかは特定できません。「2026年に入ってペースが上がった」までが、このデータで言える範囲です。

では、この300店をどこに出したのでしょうか。

人口6,944人の町に、チョコザップが出店している

2,093店の出店先は、全国444の市区町村にわたります。全国におよそ1,700ある市区町村のうち、まだ4分の1です。

大都市はすでに埋まっています。残っているのは地方ですが、地方といっても幅があります。県庁所在地と、人口3万人の町では話がまったく違う。

2026年の新規出店257店を人口規模で分けると、こうなります。

自治体の人口 2025年3月時点の構成比 2026年新規の構成比
100万人以上 29.4% 24.5%
50万〜100万 20.4% 14.8%
20万〜50万 27.7% 25.7%
10万〜20万 13.1% 10.5%
5万〜10万 7.3% 16.3%
5万人未満 2.2% 8.2%

5万人未満が2.2%から8.2%へ、4倍近くに跳ね上がっています。実数では21店です。

その21店の全リストがこちらです。

自治体 人口 店舗名 出店確認
山形県三川町 6,944 イオンモール三川 2026年8月
千葉県酒々井町 20,049 酒々井中央台 2026年8月
愛知県大口町 23,904 MEGAドン・キホーテUNY大口 2026年8月
神奈川県二宮町 27,172 二宮中里 2026年8月
青森県平川市 28,969 イオンタウン平賀 2026年7月
京都府南丹市 29,111 マツモト新そのべ 2026年7月
宮城県白石市 29,982 白石東 2026年8月
福岡県大川市 30,531 大川郷原 2026年9月
千葉県匝瑳市 32,701 八日市場 2026年7月
富山県魚津市 38,013 魚津大光寺 2026年8月
愛媛県大洲市 38,198 大洲インター 2026年8月
静岡県牧之原市 41,559 牧之原相良 2026年7月
大阪府熊取町 42,119 熊取野田 2026年5月
北海道音更町 42,240 音更木野 2026年5月
秋田県能代市 46,202 イオンタウン能代 2026年7月
熊本県菊池市 46,490 菊池北宮 2026年7月
静岡県菊川市 46,698 菊川インター 2026年5月
千葉県山武市 47,043 MEGAドン・キホーテ成東 2026年8月
群馬県みどり市 48,193 みどり大間々 2026年5月
大阪府阪南市 49,402 阪南鳥取 2026年8月
愛知県東浦町 49,715 東浦緒川 2026年7月

一番上、山形県三川町の人口は6,944人です。

月額制のジムが、人口7,000人弱の町で成り立つとは思えません。会員がその町の住民だけなら、成人人口の何割が入会すれば採算に乗るのか、計算するまでもない数字です。

では、何を見て出したのか。

小さな町では、町ではなく商業施設を見ている

21店の店舗名をもう一度見てください。

イオンモール三川。MEGAドン・キホーテUNY大口。イオンタウン平賀。マツモト新そのべ。イオンタウン能代。MEGAドン・キホーテ成東。

21店のうち6店が、商業施設の名前を店名にしています。

これがチョコザップ全体の傾向なら、特に驚く話ではありません。そこで2,093店すべてについて、店名に商業施設名が含まれるかを人口規模別に集計しました。

自治体の人口 店舗数 商業施設内 比率
100万人以上 597 4 0.7%
50万〜100万 405 5 1.2%
20万〜50万 570 6 1.1%
10万〜20万 276 10 3.6%
5万〜10万 184 9 4.9%
5万人未満 61 10 16.4%

人口規模別に見たチョコザップの商業施設内店舗の比率。100万人以上の自治体では0.7%だが、人口が小さくなるほど比率が上がり、5万人未満では16.4%に達する

全体では2.1%にすぎない商業施設内の店舗が、人口5万人未満の自治体では16.4%を占めます。100万人都市の0.7%と比べると23倍です。

しかも人口が小さくなるほど比率が上がり、途中で逆転する箇所がありません。偶然できた差ではない形をしています。

三川町のイオンモール三川は、町の住民のための施設ではありません。庄内地方一帯から車で人を集める施設です。町の人口が6,944人であることと、その店の商圏が6,944人であることは、まったく別の話になります。

つまり小商圏では、自治体を選んでいるのではなく、施設を選んでいる。町の人口統計をいくら眺めても、この出店は説明できません。

ここまで来ると、逆の疑問が出てきます。人口はどこまで関係しているのでしょうか。

出店先は、人口統計では4割しか説明できない

人口10万人以上の283市について、10万人あたりの店舗数を計算し、人口統計のどの指標で説明できるかを調べました。

先に、極端な例を2つ挙げます。

  • 香川県高松市(人口41.6万人)── 20店
  • 宮崎県宮崎市(人口39.1万人)── 2店

人口はほぼ同じで、店舗数は10倍違います。愛知県岡崎市(38.1万人)も2店、長野県長野市(36.0万人)も2店。一方で兵庫県尼崎市(45.8万人)は22店です。

この差を説明できる指標を探すため、人口・人口密度・平均世帯人員・転入率・転出率・出生率・死亡率・昼夜間人口比率など13の指標と照合しました。

結果、統計的に意味のある関係が見られたのは4つです。

  • 人口密度が高いほど店舗が多い
  • 1世帯あたりの人数が少ない(単身が多い)ほど店舗が多い
  • 人口が多いほど店舗が多い
  • 転入者の比率が高いほど店舗が多い

ただし、この4つを全部合わせても、説明できるのは4割にとどまりました(決定係数0.41)。残り6割は、公開されている人口統計の外側にあります。

ちなみに、通勤・通学で人が流入する度合いを表す昼夜間人口比率は、ほとんど関係がありませんでした。駅前の店が多い業態なので効きそうに見えますが、加えても説明力は0.6ポイントしか上がりません。

物件が空いたかどうか、賃料がいくらか、加盟したい人がその街にいたかどうか。出店の6割は、そうした外から見えない事情で決まっていることになります。

chocoZAPを含む10ブランドが実際に駅から何メートルの場所に出ているかは、日本一ジムが多い駅は蒲田だったで実測しています。

フランチャイズ加盟を考えるなら、自分の商圏がどちらかを見極める

ここまでの数字から、加盟を検討する立場で言えることは限られています。収益のデータは公開されていないので、儲かるかどうかはこの調査では分かりません。

それでも、ひとつだけはっきりしたことがあります。

商圏には2種類あるということです。

ひとつは、町の住民が歩いて通う商圏。この場合、その自治体の人口と人口密度が効きます。単身世帯が多く、人が密集している街ほど有利です。

もうひとつは、施設が広域から集める商圏。イオンモールやドン・キホーテの中に入る形で、町の人口とは切り離されます。人口7,000人の町でも成立するのは、こちらです。

検討している立地がどちらなのかで、見るべき数字がまるきり変わります。前者なら自治体の人口統計に意味がありますが、後者では意味がありません。その施設に何人来るかがすべてです。

そして、どちらであっても、人口統計で説明できるのは4割です。残りを埋めるのは、その土地を実際に見て判断するしかない部分になります。

商圏人口の下限や競合の数え方は、ジムのフランチャイズは立地で決まるにまとめています。

なお、ジムが続くかどうかを左右するのは立地だけではありません。会員が通い続けられるかという別の問題があります。多くの人が数か月で来なくなる理由についてはなぜほとんどの人が痩せられないのかで詳しく扱っています。

調査方法と、この調査で分からないこと

データの取得方法

チョコザップ公式サイト(chocozap.jp)が公開している店舗データを、Internet Archiveに保存された15時点分(2025年3月6日〜2026年9月6日)から取得しました。各店舗に固有のIDが振られているため、時点間で同一店舗を照合し、新規出店と消失を判定しています。

人口・世帯数は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)、面積は国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」(令和8年4月1日時点)、昼夜間人口比率は総務省統計局「令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計」を使用しました。政令指定都市は区ではなく市の単位で集計しています。

この調査で分からないこと

  • 収益は不明です。 店舗数と立地しか見ていないため、加盟して儲かるかどうかには答えられません。
  • 直営店とフランチャイズ店を区別できません。 公式の店舗一覧に運営主体の表示がないため、本記事の数字は両方を含んだブランド全体の数字です。
  • 消えた5店が閉店したかは未確認です。 一覧から消えたことは確認していますが、移転や一時休業の可能性を排除していません。
  • 記録に5か月の空白があります。 2025年12月26日から2026年5月29日までの間に126店増えていますが、その内訳と時期は分かりません。
  • 商業施設内かどうかは店名で判定しています。 施設名を店名に含まない店舗は施設内でも「施設外」として数えているため、実際の比率はこれより高い可能性があります。
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