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ジムの市場規模と店舗数【2026年】市区町村の52%が空白。出店余地・商圏エリア一覧

広島県尾道市の人口は、12万人います。

この街にある大手ジムは、2店です。

人口10万人あたりに直すと1.61店。全国平均の5.99店に対して、4分の1です。

ジムラボでは、全国の大手ジム18ブランド7,425店を1店ずつ市区町村に振り分け、総務省の人口データと突き合わせました。

この記事では、市場規模(公的統計)、人口規模ごとの出店率、出店余地の残る市区町村、同一商圏の競合数、都道府県別の一覧をまとめています。

目次

ジムの市場規模は約5,040億円(公的統計)

まず、市場規模の全体像から確認します。

もっとも網羅的な公的統計は、経済産業省の令和3年経済センサス・活動調査です。

項目 数値
フィットネスクラブの年間売上(収入) 約5,040億円
事業所数 5,903

2021年の調査で、売上は2020年の実績です。個人経営を含む民営事業所の総数を対象としています。

推移を見る統計は、別にあります。経済産業省の特定サービス産業動態統計です。ただしこちらは2024年12月で終了し、2025年1月分から総務省の「サービス産業動態統計調査」に統合されました。総務省の調査によると、スポーツクラブの売上高は2025年10〜12月の3か月累計で1,344億円、前年同期比0.1%増です。

ここで、1つ気づくことがあります。

公的統計の事業所数は5,903。

一方、ジムラボが集計した大手18ブランドは7,425店です。

大手だけで、公的統計の事業所数を上回っています。

統計の時点が2021年で、その後chocoZAPが2,000店規模まで拡大したこと、調査の対象範囲が異なることが理由です。市場規模の金額は公的統計で見る一方、いま店がどこにあるかは、公的統計では分かりません。

そこで、店舗の分布を自分たちで集計しました。

大手ジムの店舗数は7,425店。市区町村の52%は空白エリア

集計した18ブランドの内訳です。

業態 ブランドと店舗数
24時間 chocoZAP 2,018、エニタイムフィットネス 1,308、JOYFIT 214、ワールドプラスジム 161、快活クラブFiT24 120
女性専用 カーブス 2,002
ヨガ LAVA 458
パーソナル かたぎり塾 320、BEYOND 177、ライザップ 103、24/7Workout 93、REAL WORKOUT 85、AppleGYM 60、THE PERSONAL GYM 57、UNDEUX 50、Dr.トレーニング 36、ビーコンセプト 20
総合 ルネサンス 143

合計7,425店を、全国1,739の市区町村に振り分けました。

では、このうち何%の市区町村に、大手ジムがあるでしょうか。

8割。

7割。

48%です。

逆にいうと、全国1,739市区町村のうち908(52.2%)には、18ブランドのどれも1店もありません。

ただし、この908市区町村に住んでいるのは946万人で、全人口の7.7%です。人口の少ない自治体に空白が集中しています。

大手ジムの出店は、人口3万人で止まっている

人口規模ごとに、出店率を見ると境目がはっきりします。

人口規模別に見た、大手ジム18ブランドのいずれかが出店している市区町村の割合。10万人以上は100%、5〜10万人は98.7%だが、1〜3万人で28.0%、1万人未満で1.6%まで落ちる
人口規模 市区町村 店がある 出店率 10万人あたり
1万人未満 548 9 1.6% 0.35
1〜3万人 447 125 28.0% 1.93
3〜5万人 233 190 81.5% 3.20
5〜10万人 234 231 98.7% 4.63
10〜20万人 145 145 100.0% 5.40
20〜50万人 96 96 100.0% 7.16
50万人以上 35 35 100.0% 7.93

人口10万人以上の市区町村は、276すべてに大手ジムがあります。出店率100%です。

5〜10万人も98.7%。234のうち、ないのは3市町だけです。

ところが、3〜5万人で81.5%に下がり、1〜3万人では28.0%まで落ちます。

1万人未満にいたっては、548市町村のうち9つ。1.6%です。

大手ジムの商圏は、人口3万人前後が下限になっています。

空白エリアのうち、人口が最も多いのは熊本県天草市(7万人)、宮城県栗原市(5.9万人)、岩手県滝沢市(5.4万人)の3市です。人口5万人以上で空白なのは、この3市だけでした。

この下限をふまえて物件を判定する方法は、ジムのフランチャイズは立地で決まるで扱っています。

人口10万人以上でも、出店余地が残る市区町村

出店率が100%でも、店の数が足りているとは限りません。

人口10万人以上の276市区町村を、10万人あたりの店舗数で並べ直しました。

都道府県 市区町村 人口 大手ジム うちパーソナル 10万人あたり
広島県 尾道市 124,410人 2店 0店 1.61
山口県 岩国市 122,533人 2店 0店 1.63
埼玉県 深谷市 140,211人 3店 0店 2.14
北海道 苫小牧市 164,111人 4店 0店 2.44
青森県 弘前市 157,375人 4店 0店 2.54
北海道 江別市 117,761人 3店 0店 2.55
北海道 釧路市 151,566人 4店 0店 2.64
栃木県 栃木市 151,741人 4店 0店 2.64
愛媛県 新居浜市 111,317人 3店 0店 2.70
大阪府 羽曳野市 106,702人 3店 0店 2.81
岩手県 一関市 103,421人 3店 0店 2.90
千葉県 木更津市 136,753人 4店 1店 2.92

全国平均は5.99店です。

この表に並ぶ市は、いずれも平均の半分以下。尾道市(1.61)と岩国市(1.63)は、平均の4分の1です。

もう1つ、この表で目につくことがあります。

「うちパーソナル」の列です。

12市のうち11市が、0です。

パーソナルジムの空白エリアは、さらに広い

パーソナルジム10ブランド(かたぎり塾、BEYOND、ライザップなど)だけで集計すると、状況が変わります。

店がある市区町村は、全国で169。9.7%しかありません。

人口10万人以上に限っても、276市区町村のうち123(44.6%)にパーソナルジムが1店もありません。

24時間ジムが人口3万人まで降りてきているのに対し、パーソナルジムは人口10万人の市でも半分近くが空白という段階です。

ブランドごとの店舗数と、店がある市区町村の数は、パーソナルジムの店舗数ランキングにまとめています。

同じ商圏に、何ブランドが入っているか

次に、競合の数を見ます。

1つの市区町村に、18ブランドのうち何社が入っているかを数えました。

入っているブランド数 市区町村
0〜1ブランド 1,172
2〜4ブランド 371
5〜9ブランド 143
10ブランド以上 53

最も多いのは横浜市の17ブランド(310店)。次いでさいたま市と大阪市が16ブランドです。

一方で、1,172の市区町村は1ブランド以下。全体の67%です。

同じ「日本のジム市場」でも、17社が競合する商圏と、1社も来ていない商圏が同時に存在しています。

都道府県別の店舗数・人口あたり・空白エリア一覧

都道府県別の人口10万人あたりの大手ジム店舗数。東京都が11.34店で最多、宮崎県が2.70店で最少

人口10万人あたりで最も多いのは東京都の11.34店、最も少ないのは宮崎県の2.70店です。4.2倍の差があります。

空白の市区町村の割合では、青森県が77.5%、宮崎県が76.9%、鳥取県が68.4%と続きます。

奈良県は、10万人あたりでは6.80店と全国4位ですが、空白率は53.8%です。奈良市など一部に集中し、それ以外は手つかずという形になっています。

都道府県 市区町村 店舗数 10万人あたり 空白の市区町村
北海道 179 179店 3.58 154(86.0%)
青森県 40 33店 2.83 31(77.5%)
岩手県 33 40店 3.52 23(69.7%)
宮城県 35 118店 5.34 19(54.3%)
秋田県 25 27店 3.03 17(68.0%)
山形県 35 40店 4.02 23(65.7%)
福島県 59 72店 4.12 43(72.9%)
茨城県 44 133店 4.70 10(22.7%)
栃木県 25 85店 4.50 9(36.0%)
群馬県 35 78店 4.12 19(54.3%)
埼玉県 63 454店 6.16 14(22.2%)
千葉県 54 367店 5.81 20(37.0%)
東京都 61 1597店 11.34 10(16.4%)
神奈川県 33 659店 7.17 8(24.2%)
新潟県 30 85店 4.08 11(36.7%)
富山県 15 37店 3.71 5(33.3%)
石川県 19 48店 4.40 9(47.4%)
福井県 17 28店 3.79 10(58.8%)
山梨県 27 27店 3.40 13(48.1%)
長野県 77 75店 3.76 54(70.1%)
岐阜県 42 72店 3.72 21(50.0%)
静岡県 35 152店 4.29 9(25.7%)
愛知県 54 400店 5.35 8(14.8%)
三重県 29 66店 3.83 15(51.7%)
滋賀県 19 62店 4.43 3(15.8%)
京都府 26 167店 6.79 8(30.8%)
大阪府 43 662店 7.54 9(20.9%)
兵庫県 41 352店 6.56 9(22.0%)
奈良県 39 88店 6.80 21(53.8%)
和歌山県 30 28店 3.15 20(66.7%)
鳥取県 19 16店 3.03 13(68.4%)
島根県 19 18店 2.84 11(57.9%)
岡山県 27 91店 5.00 14(51.9%)
広島県 23 157店 5.80 10(43.5%)
山口県 19 54店 4.24 8(42.1%)
徳島県 24 27店 3.91 15(62.5%)
香川県 17 52店 5.58 9(52.9%)
愛媛県 20 36店 2.81 11(55.0%)
高知県 34 28店 4.28 28(82.4%)
福岡県 60 335店 6.64 26(43.3%)
佐賀県 20 27店 3.43 10(50.0%)
長崎県 21 44店 3.50 12(57.1%)
熊本県 44 98店 5.77 29(65.9%)
大分県 18 42店 3.85 9(50.0%)
宮崎県 26 28店 2.70 20(76.9%)
鹿児島県 43 55店 3.57 35(81.4%)
沖縄県 41 73店 4.92 23(56.1%)

この調査の数字を引用するとき

この記事の数字は、出典を書いていただければ自由に使えます。

出典:ジムラボ「ジムの市場規模と店舗数」(https://gymlab.jp/research/gym-store-area-research/)

数字の一部だけを抜き出して使っていただいてもかまいません。その場合も、上の出典とリンクをつけてください。

調べ方と限界

対象は大手18ブランド7,425店です。chocoZAP、カーブス、エニタイムフィットネス、LAVA、かたぎり塾、JOYFIT、BEYOND、ワールドプラスジム、ルネサンス、快活クラブFiT24、ライザップ、24/7Workout、REAL WORKOUT、AppleGYM、THE PERSONAL GYM、UNDEUX、Dr.トレーニング、ビーコンセプト。

個人経営のジムや中小チェーンは含んでいません。「空白の市区町村」は、この18ブランドがないという意味であり、ジムが1軒もない街という意味ではありません。

店舗データの取り方は2種類です。chocoZAP、エニタイムフィットネス、カーブス、LAVA、ルネサンス、JOYFIT、ワールドプラスジム、快活クラブFiT24、24/7Workout、REAL WORKOUTは、各社の公式サイトの店舗一覧・店舗ページから取得しました(2026年7〜9月)。残る8ブランドは、Googleマップの店舗情報によります。

集計から除いた店があります。24/7Workoutのオープン前4店、快活クラブFiT24に併設されたインドアゴルフ27店とゴルフスタジオ1店、かたぎり塾12店とTHE PERSONAL GYM 1店(住所が取得できず)。

人口は総務省の住民基本台帳(令和8年1月1日現在)です。日本人住民と外国人住民の合計(総計)を使いました。夜間人口のため、通勤・通学による昼間の需要は反映していません。

市区町村は全国1,739で数えました。政令指定都市は区に分けず1つの市として、東京23区は1区ずつ数えています。市区町村の一覧は公開データ(Geolonia 住所データ)によるもので、総務省の数(1,741)とは2つの差があります。

市場規模の出典です。経済産業省「令和3年経済センサス・活動調査」(2021年調査、売上は2020年実績)、総務省「サービス産業動態統計調査」。

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